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はるかなるわがラスカル(文庫) [アニメの原作]

■はるかなるわがラスカル
(原題:RASCAL)
●原作:スターリング・ノース(Sterling North)
制作国・発行年/アメリカ・1963年

●書籍データ
角川文庫・赤269-1
1976/12/20改版初版
0197-226901-0946(0)
発行者:角川春樹 訳:亀山龍樹(かめやまたつき)
表紙デザイン:暁美術印刷
挿画:ジョン・スカーエンヘル(木版画)

●登場人物
スターリング・ノース
ウィラード・ノース
オスカー・サンダーランド
ハーマン・サンダーランド
サンダーランド夫人
セオドア・モード
ジェシカ・ノース
フートン卿
ジェニー
ジョー・ハンクス
ジム・ヴァンデヴァンダー
スラミー・スティルマン
ガブリエル・サーマン牧師
マイク・コンウェイ
ウォルター・ダベット
サイ・ジェンキンズ
バート・ブルース
ガース・シャドウィック
フランク・アッシュ
Ms.ホウェーレン
フレッド
リリアン
チャールズ
ウィルフレッド
アーネスト
クイン夫人

●参照アニメ番組
「あらいぐまラスカル」
フジテレビ系列「カルピスこども劇場」(毎週日曜日19:30~)枠内で放映。
放映期間は1977年1月2日から12月25日で全52話

●どんな物語?
後に作家となる「スターリング・ノース」が、幼少時代に自然と親しんだ思い出を回想した自伝的作品。1900年代初頭の、自然に囲まれたウィスコンシン州の田舎町で、数多くの野生動物と触れあったスターリング少年だったが、中でも「アライグマ」にはとくに思い入れが強かったようで、それが当作品の執筆動機となっているようだ。森で捕まえたあらいぐまの子を育てながら、スターリング少年が成長していく様子が描かれている。野生動物や魚類の生態描写や、フィッシング、カヌー乗りなど、ネイチャー・アクティヴィティの技術的考察なども盛り込まれており、「ラスカル以外」の場面が意外とタメになる作品だ。日本では、小説より前に「あらいぐまラスカル」というテレビアニメーションで有名になった作品だが、アニメ版は子供向けのため多少改変され、また映像化のためにビジュアル効果を意識した演出になっている。改変部分でとくに注目したいのは「ラスカル捕獲」の場面だが、本作では、スターリングは「あらいぐまを親子ごと捕獲」しようとし、「親に逃げられた」ために子供だけ連れ帰るのに対し、アニメ版では「毛皮猟師が親ぐまを撃ち殺した」ので、「仕方なく子ぐまを持ち帰る」という設定になっている。これはスターリングを悪者にしないための配慮だろう。それと、ラストでラスカルを水辺で放すシーンが、本作ではわりとアッサリとしており、たった4ページで「別れの場面」が語られているのも両者の違いとして印象的。これは「趣味としての狩り」の習慣を持つ欧米系白人と日本人との、野生動物に対する認識の違いから来るものなのだろうが、現在の日本での「あらいぐまへの誤認識」も、このアニメが起点となっていることを考えると、「ただの改変」では扱いが軽すぎるだろう。

■keyword
第一次大戦中のアメリカ 少年時代の回想記 ウィスコンシン州 ハウザーは76kg カヌー作り インディアンの小説 ウェントワース あらいぐまの親子 ストロー(麦わら) カラスのポー スカンク 好物は角砂糖 ロックリヴァー 兄は出征 ザリガニ 1セント硬貨 姉の指輪 T型フォード オールズモビル 父とのドライヴ ルートビア 農地転売 先人が掘った井戸 農場荒らし 2週間の旅 黒スズキのフライ ハンモック ブルーレー川 キャンプ中の出廷 ブラウントラウト 毛バリの作り方 飛びっきりの首輪と檻  ドニィブルック アイリッシュ・ピクニック パイ食い競争 馬と自動車の競争 雑誌販売 V字編隊の理由 生物の授業 狂犬病の危険性 伯父さんの農場 二度目の朝食 休戦の誤報 懐中時計のプレゼント 毛皮のカタログ 野生動物との平和条約 クリスマスツリーの「檻」 居間のカヌー スケート靴 繁殖期を迎えて 「家の中に動物を入れてはいけません」

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